■私はほぼ30年前いわゆるスーパーゼネコンに就職した。
■毎日が研究の生活をおくっていたので、もの造りの現場は新鮮であった。
■現場の新人には極めて基礎的な任務が与えられる。
■大きな現場の鉄筋担当になった。
■分厚い設計図と現場の進捗によって徐々に書き上げられる施工図とを携えて、
■日々現場を駆け廻る単純な仕事であった。
■中でも重要な仕事は
■柱や梁の鉄筋の本数やそれらの間隔
■さらには『かぶり』厚さのチェックであった。
■『かぶり』厚さとはコンクリート表面から鉄筋までの長さである。
■いくら正確に鉄筋の本数が入っていても
■『かぶり』が欠けると耐久性は極めて落ちるからである。
■私は柱や梁の一本一本に絵符を付け
■鉄筋の大きさや本数の管理をした。
■しかし絵符を付ける段階でミスを犯すと危険であるので、
■私は必ず元設計図書をいつも携えて現場を廻っていた。
■このようなチェックをすれば
■あのS建設の 超高層マンションの鉄筋、128本抜けは
■発生しないと断言できる。
■老婆心ながら、鉄筋の本数が正確でも
■柱にはX軸Y軸があり
■梁には上下がある
■鉄筋も適材適所なのである。
■安全安心のもの造りは決して資格や法律では解決しない。
■最後は人間力と道徳である。
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