2007年5月20日日曜日

■演奏と記号と足の指

■楽器の演奏をたしなむものにとって、楽譜に書き込んである記号は大変重要である。
■独奏の場合はさほど重要ではないことが、合奏の場合はこれが極めて問題となる。
■一般の合奏の場合は、総譜と呼ばれる全パートが表現されているものと、パート譜と呼ばれるものとがある。
■昔はおのおの手書きで書き写したものであるが、最近は優れたコンピュータソフトも市販されている。
■問題はその総譜やパート譜に書き込まれる記号である。教科書にもあるようなおなじみのp,fや四分休符のようなものから、<や>さらにはandante等々その数は数え切れない。なにより、音符そのものも記号である。
■合奏独特の記号は練習記号とでも言ったほうがよいのかもしれないが、小節番号、フレーズの番号省略記号等々である。
■この中で省略記号には休みや繰り返し等楽譜を単純化するものが多い、というのは、合奏になると一つのパートがはじめから終わりまで複雑に弾きっぱなしということはあまりない。
■合奏になると、いや音楽というものは、スタートからエンドまで音の織り成す芸術であるから、当然無音や単調な繰り返しがあってこそ、主題が引き立つ。
■絵画でも空間の間の取り方が重要なことと通じている。
■生演奏の合奏のプレイヤーにとって、この間の取り方が上手な人とそうでない人とではかなり全体のできばえに影響がでる。
■ある人は譜面に特殊記号を書き、足の指までを使ってその間を数えるという。
■並々ならぬ努力が一つの演奏を形作る。


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