■心の不動産
■ はじめに
昨今、バブルの崩壊と言う言葉には新鮮みがなくなってきた。ビッグバンとかブッリジバンクとか様々な時代用語が飛び交い、さながら明治初期の文明開化の時のようである。文明開化は我が国にとって正にビッグバンであったと思う。平成の文明開化の、この時期に、不動産の仲介業を営みつつ思うことを綴ってみた。
■ 趣味の多様化
彼方の趣味はと聞かれると返事に戸惑う。以前は、即答で古典ギターです、と答えていたが、最近はそれだけではすまされなくなった。ピアノにヴァイオリンそしてチェロが加わった。一時期はカラオケも趣味の一つにしていたこともあるが、最近はこれを除外している。とにかく、趣味の多様化が始まった。小さな趣味ビッグバンである。
■ 時を忘れるもの
私の趣味の第一はどうみても、音楽の領域をなかなか出られない。音楽以外の趣味は、読書と書道である。これに関連しているが、漢字の歴史と語源の研究も最近は趣味と言うことが多くなった。 旅行は趣味と言うより学習と言った方が正しいのかも知れないが、趣味と言えば趣味である。世界中を隈無く巡って見たいと思うがこれにはまだまだ時間がかかる。趣味は時の関数の中にあり、しかも時を超越し、自らにとっては時を忘れるものだと思っている。
■ 錦帯橋
錦帯橋は私の心をなぜか捕らえて放さない。錦帯橋の事を考えていると時を忘れる。これも趣味である。また、巧みの技の象徴とも言える、錦帯橋は私に多くの心を語り続けてくれる。話し相手かもしれない。私の遺伝子の中にそうさせる何かがあり、スイッチが入ってしまっているとしか考えられない。
■ 脳と遺伝子
私の趣味と言えるか、興味があり徹底的に調べている事に脳と遺伝子がある。これに関する本を徹底的に読みあさっている。このテーマに関しては出来るだけ最新の情報が重要である。21世紀は脳の時代とも言われている。これを趣味にするのは未来的かも知れない。とにかく、脳を造り上げる遺伝子はさらに神秘的である。趣味の種は尽きない。
■ 不動産
ところで、不動産というと堅いイメージがあるが、我が国では価値の象徴である。多くの不動産を持っている人は一般的に資産家である。不動産が価値の象徴であるから、担保価値を生み、これから流動的な資金を調達することができる。実にすばらしい不動産である。従って、この不動産の売買や賃貸借の仲介は実に重要な業務である。
■ 心の不動産
なかなか不動産を持てない者のやっかみか、僻かはともかく、私は心の不動産と言う概念を設定し、これを大切にしている。心の不動産とは、心の中にあって、実際の不動産の様に価値在るものである。なかなか唐突な表現であるのですぐには御理解をいただけないかも知れないが、いくつかの例を紹介しておく。
■ 努力する能力
心の不動産の内、一等地に在るものは『努力する能力』である。多くの心の不動産があるが、なんと言ってもピカ一は『努力する能力』である。思考と行動を兼ね備えた人類にとって、様々な環境変化への適応能力の充実は、最も重要な課題である。とりわけ、ビッグバンと呼ばれ激動的な環境変化の時代にあっては、何方にも御理解いただけると思う。『努力する能力』があれば、事は解決する。環境適応に向かって、限り無く『努力する能力』があればどんな難問も必ず解決する。○○○に向かって、限り無く『努力する能力』があれば、○○○は必ず解決する。
■ 心の別荘地
趣味は心の不動産の内、別荘地にあるものかもしれない。別荘なぞ夢の又夢と思い込んでいる者にとってはバーチャルの世界に行けばよい。目を閉じてチェロを弾いていると、そこはドイツの小さな町の教会である。バッハが心の中に描いた熱い思いは二百数十年の時を超越して私の細胞をときめかす。
■ おわりに
心の不動産は本当の不動産であろうか。土地は天変地変がない限り地上に永遠に存在する。心の不動産は人の命ある限りの限定版である。人に惜しげもなく分譲し続けなければ瞬く間に消滅する。しかし、だれにでも分譲や譲渡できるわけではない。 心の不動産にも、優秀な仲介業者が必要である。絶大な価値があり、仲介を必要とするので、心の不動産も不動産の様なものである。
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